11月から始まった、NHK朝の連続小説『カムカムエブリバディ』。
深津絵里さんは、物語の2番目の朝ドラヒロイン「るい」として、出演します。
女優としてベテランで知られる深津絵里さんですが、NHK朝ドラに出演するのは初めてです。
今なぜ、朝ドラなのか?
久しぶりのテレビ出演では、今までとは異なる朝ドラヒロイン像を演じる予定の深津絵里さんを深堀りします。
目次
深津絵里、朝ドラヒロインへのオファー承諾まで
3人もヒロインがいる朝ドラは異例

あまりにも反響の大きかった『おかえりモネ』に引き続き、11月から始まった、NHK朝の連続小説『カムカムエブリバディ』。
時代設定が100年間という長期間で、スケールの大きな物語が予想されます。
100年間という長期間をドラマにしようとすると、当然ヒロインの年齢を考慮する必要があり、 『カムカムエヴリバディ』 制作統括を務める堀之内礼二郎チーフプロデューサーは、ヒロインを3人とすることにした、と話しています。
ラジオ英語講座が始まったときから、現代までを描くには、1人のヒロインでは難しく、世代を渡っていく中で、3代のヒロインという案が自然と浮かび上がってきたようです。
目新しさを狙ったのではないにしろ、ヒロインが3人いるということは、
当然「3人のヒロインを誰にするか?」が、作品の反響のキーとして考えられていたということでしょう。
深津絵里ありきの「るい」のキャスティング

朝ドラヒロインの選抜は、オーディションで行われることがけっこうあります。
上白石萌音さん、川栄李奈さんは、オーディションで選ばれました。
しかし、深津絵里さんに関しては、そうではなかったようです。
堀之内氏はこう話します。
2代目のヒロインと3代目のヒロインは
親子として一緒に暮らす時間が長いので、
若い頃と母親の両方を魅力的に演じられなければいけなかったこともあり、
当初から(深津絵里さんを)キャスティングで考えていました。
さらに、こうも明かしています。
(深津絵里さんは)何年も連ドラに出演されていませんでしたが、
誰もが認めるすてきな女優さん。
すてきなお芝居で、きっと魅力的な物語にしてくれるという確信があったので、
ダメ元でお願いしたところ、奇跡的に受けていただけました。
出演きっかけは、深津絵里が「るい」の性格を自身に重ねたから?
「るい」は朝ドラには珍しい内向きな性格

深津絵里さんによると、深津絵里さんが演じる「るい」は、朝ドラヒロインには珍しく内向きな性格とのことです。
母親にネガティブな感情を持っていたり、幼い頃の体験から屈折したところを持っていてるなど、みんなに愛され、上手に笑えるヒロインではないようです。
朝ドラヒロイン像としては、とても新鮮ですよね。
さらに、深津絵里さんは、岡山から18歳で大阪へ飛び出するいと自分を重ね、こう話しています。
私もずっと「自分がいる場所はここじゃない」と
漠然とですが感じていたんですね。
それで10代で東京へ出てきたので、
るいの気持ちがわかる気がします。
深津絵里さんの出身地は大分。
東京で行われた「ミス原宿グランプリ(コンテスト)」に参加し、優勝をしたのをきっかけに13歳で芸能界デビューします。
そのときに感じていた、自分の姿を「るい」に重ねて演じているとしてたら、とても重層的なヒロインが見られるでしょう。
深津絵里は、朝ドラに”共犯関係”を感じている!

初めての朝ドラ、大阪長期撮影に意欲を示す
深津絵里さんにとって、初めての朝ドラ撮影。
しかも、場所は東京ではなく大阪。
朝ドラは、15分という短い時間と、1週間という幅のなかで、見せ場をいくつか作って視聴者を惹きつける必要があるため、通常のドラマとは少し異なるところがあり、深津絵里さんのようなベテラン女優さんであっても戸惑うところがあるようです。
視聴者あっての朝ドラの特徴を熟知して演技する余裕も。
今回深津絵里さんは、少女時代のヒロインも演じます。
現在48歳の深津絵里さん。
そんな深津絵里さんが、10代の役柄を演じることに、視聴者は期待を寄せています。
それだけに、深津絵里さんの反応が気になるところですが、そこはベテラン女優。
余裕の心構えで、こう話しています。
朝ドラでは作る側と観る側に、
ある種の共犯関係みたいなものが成立している。
(舞台ならではで)大きな嘘を大胆につくことができる。
嘘とわかっていて、お客さんはそれを楽しむ。
朝ドラにもそういう魅力がありますよね。
深津絵里さんのこのメッセージに、視聴者の一人として、とても納得できました。
毎朝、小さな舞台を見せてもらい、元気をもらう視聴者のことを、深津絵里さんはとても熟知していることがわかる発言ですよね。
深津絵里さんにとって、これまれの女優人生の積み重ねのうえに、今回の朝ドラヒロイン役があります。
「安子編」に続く「るい編」が、今からとても楽しみですね!1
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